スーパーエアロEV
8ボールベアリング化改造


右利きなのに右巻で投げ釣りを覚えてしまい、左巻にチャレンジするも挫折。シマノジャパンカップに出るにはシマノのリールがどうしても必要。テクニウムMgも買っては見たものの、やっぱり使い慣れたスーパーエアロEVがいいなぁ・・・・
と言うことで、6ボールベアリング化までは比較的簡単に改造出来ましたが、これよりもさらにベアリングを増やす為には、かなり難しい加工が必要になってきます。
しかし、出来れば本体改造はしたくない。そこで考えあぐねた結果、’97パワーエアロと同じく糸落ち防止カラー部にベアリングを入れることに決定。ここなら、加工に失敗しても¥800で糸落ち防止カラーを買えば良い!
しかし、糸落ち防止カラーの中心部の形状は、そのままではとてもベアリングが入るようなものではありません。
そこで、中をごっそり抜いて、ベアリングが入れられるようにアクリルで嵌め子を作って対応することにしました。
計画開始からほぼ一ヶ月、ついに完成した今のところ世界に一つしかない(ハズ?)スーパーエアロEV8ボールベアリング、見てやって下さい。(^^)
注意:今回の改造には、穴あけ作業が伴います。正しい工具の使い方を理解していないと最悪怪我、失明などの恐れがあります。自信の無い方はお止め下さい。

今回使用する部品
@アクリル製ベアリングホルダー(特注品)一個
Aステンレススリーブ(特注品)一個
B’97パワーエアロ用糸落ち防止カラー座金(部品番号E)一個
C’97パワーエアロ用糸落ち防止カラーベアリング
 ※写真は一個ですが、これは2個使います。
 NMB型式L-1060ZZ

@Aは、私が図面を書いて、加工業者さんに作ってもらいました。
五個づつ注文しましたが、削り出しなのに思ったより安くつきました。注文して約10日間で納品。
アクリルパーツは寸法公差+0.2の指定でしたが、ノギスで測ったレベルでは、「寸分違わぬ」出来栄えでした。外形12.9mm
まず糸落ち防止カラーの中心部を削り取ります。
この加工には、ボール盤を使用しました。
まず、6.5mm、次に8mm、最後に10mmと穴を広げ最後に残った部分をヤスリで落としました。一気に大きなドリルを使うと割れると予想されます。
注意点は必ず、裏から穴を空けること。表からやると、糸落ち防止カラーが歪んで、最悪割れることが予想されます。
割れると破片が飛び散り、大変危険です。
又、普通の電動ドリルでは、糸落ち防止カラーがドリルと一緒に回ってしまい、極めて危険です。ボール盤が近くに無い方は、ハンドドリルなどのご使用をお勧めします。
ボール盤など電動工具使用時は、「手袋をしない」「めがねをかける」が安全の基本です。
中心部の上部は、内径12.9mmですが、下の方は、こういうプラスティック成型品の常として、金型が抜きやすいように、それより狭く(即ち、肉厚が厚く)なっています。
#200から#400くらいの耐水ペーパーを丸めて中に入れ、@のアクリールパーツがぴったり嵌るように徐々に磨きます。
このあたりのテクニックは、昔の趣味の模型造りで鍛えた技が生かされています。(^^ゞ
尚、耐水ペーパーは、丸めると折り目がついてしまう方向とそうで無い方向があり、注意が必要です。
削る時の持ち方。
左で手持って、右手で糸落ち防止カラーを回します。
この時、回す方向はペーパーが外に広がるような力が加わる方向に回すときれいに仕上がります。
削って、アクリルパーツとぴったり合うようになるまでに要した時間は約1時間です。(^_^;)
次に、アクリルパーツ@にベアリングをはめ込みます。
キチキチに作ってあるため、本当は良くないのですが、軽〜く少しづつ叩いて入れました。ベアリングはスラスト加重、衝撃にはとても弱いので。
ベアリングを2個使用。本当は1個でもいいかも知れません。
正しいやり方は、ベアリングを冷やすか、アクリルパーツを湯煎で暖めるかだと思います。
いよいよ組み立てです。
まずE型留め輪の上に’97パワーエアロの糸落ち防止カラー座金を入れます。これがベアリングを支えます。
次に、ベアリングの入ったアクリルパーツを入れます。
この時、ベアリング側が下です。
次に、ステンレススリーブAを入れます。
写真を撮る為に、上に上げていますが、実際は殆どアクリルパーツの中に埋まり、ベアリングに当ります。
内径6mm、外形7mm
次に穴あけ加工した糸落ち防止カラーを入れます。位置は微妙に調整が必要ですので、ここではまだ接着しません。
スプールを受ける座金を入れます。
写真のように、少し糸落ち防止カラーと隙間を空ける必要があります。ステンレススリーブは糸落ち防止カラーと座金が擦れないように空間を取るために入れています。
このあと、スプールを装着して、テストを行います。
位置が良ければ、アクリールパーツと糸落ち防止カラーを接着します。(私は当分接着しないつもりです。手で少しづつ削ったので、接着材不要なほどにきっちり嵌っています。))
ベアリング2個入り、糸落ち防止カラーを裏から見たところ。
使う時はベアリングが下になるため、ベアリングが抜ける心配はありません。
ベアリング交換の場合は、冷却スプレーで冷やし、表から押せば外れるはずです。
表から見たところ。
この糸落ち防止カラーを使うことにより、6ボールベアリング入り本体と合わせて、8ボールベアリングとなります。
実は機構部品の図面を書いて、特注で部品を作ってもらうなど初めての経験でしたが、自分で予想した以上の仕上がりに大満足しています。(^^)v

尚、外形13mmのベアリングを使用すれば、これより簡単な加工部品で同様のことが出来そうです。但し、糸落ち防止カラーの内部を削るのにとっても時間が掛かりそうな気はします。(^_^;)
肉厚がとっても薄くなるのも気になります。

あまりの出来栄えの良さに、自分ながらに感動したので、次は本体の改造を行い、さらにベアリングを追加してみたいと思います。
入れる場所はクロスギヤ軸。某HPにも載ってますが、オリジナリティーを出したいと思います。(^^)

さて、本当にこれを見て真似してみようと思う方の為に、図面と構造図を公開してしまいます。今回の改造の目指したところは、本当にベアリングを軸受けとして使うことにあり、ベアリングを入れただけの擬似的なベアリング追加改造ではありません。

軸受け部分の縦割り構造図です。
黄色:軸
水色:スプール座金
紺色:スプール受け
赤色:Aステンレススリーブ(特注)
黄緑:@ベアリングホルダー(特注)
緑色:ベアリング×2個(L−1060ZZ)
灰色:’97パワーエアロ用糸落ち防止カラー座金
ピンク:E形留め輪
茶色:糸落ち防止カラー

図のように回転する糸落ち防止カラーは、ベアリングを介してのみ軸に支えられており、E型留め輪や、スプール受けに摩擦することはありません。糸落ち防止カラーの重みが全てベアリングに本当にかかるため、ベアリングは2個にしています。

下図に、今回特注した各部品の図面を示します。
@は内部にベアリングを入れることを伝え、ハメ合い精度が出るようにとお願いしました。又、外径12.9mmも精度に関しては「出来る限り高く」とお願いしました。